RPAの導入により、システムテストにかかる人的工数と費用を大きく削減
株式会社シーエーシー
インテグレーション統括本部 金融ビジネス第一部 プロジェクトマネージャー 大野弘貴様
日本初の独立系ソフトウェア専門会社としてスタートしたデジタルテクノロジー企業「株式会社シーエーシー」。 金融や医薬などの専門知識を要する業界においても国内外でトップクラスの実績を誇っている。 スピードと正確性が同時に求められる金融システムのリプレイスプロジェクトの現場でのRPAの活用とその成果についてお伺いした。
かつては人力で再現していたシステムテスト
「弊社は、日本初の独立系ソフトウェア専門会社として発足し、金融や医薬をはじめ、幅広い分野でサービスを提供してきました。RPAを使った今回の案件では、弊社は銀行業務に豊富な知見があるということで、お客様から業務を委託されました」と株式会社シーエーシーのインテグレーション統括本部 金融ビジネス第一部 プロジェクトマネージャー 大野弘貴様は説明する。
「具体的に実施している業務は、ある銀行の海外支店での新システム導入です。銀行のシステムは汎用機をベースに多種多様な仕様が混在しています。それを最新のパッケージソフトに置き換えるにあたり、トラブルが出ないか確認し、その性能をチェックします。実際に、本番と同じスケールで、入金や送金といった銀行業務を確認していきます。伝票をもとに大量の打鍵(キーボード入力)を行います」と大野様。
各国を代表する支店での国際貿易取引となれば、そのスケールは膨大なもの。それを再現するために、以前であれば数百、数千という取引の再現に何日間もかけて実際にキーボードでの手入力を行っていたというのだ。導入完了まで、数年単位の時間が必要となるビッグプロジェクトだ。
今やシステム開発もRPAありき
伝票を元にしたキーボードへの入力作業の置き換え。これこそRPAが最も得意とする業務と言える。
「RPAの導入は、今回が初めてではありません。以前に、他の海外支店でのシステム刷新でも実施されました。そこでのRPAの有用性が認められ、今回のプロジェクトは、はじめからRPAありきでスタートしています」と大野様。
金融システムの専門家とRPAの専門家で大規模な省力化を実現
RPA NEXTに業務を任せるに当たって、実は当初は不安があったという。
「当社の別部署からRPA NEXTさんを紹介されたのですが、最初は不安もありました。ですが、RPAの専門家だけあって、その考え方や進め方に感心することが多々ありました。実際に昨年の春くらいからお付き合いしていますが、希望通りに対応していただいており、満足度は高いと言えます」と大野様は語る。
「RPA導入による最大のメリットは省力化です。これまで人がやっていた打鍵(キーボード入力)の自動化で、今では1~2人のスタッフでもテストができるようになりました。人を集めることの難しい昨今ではありがたいところです。また、一度作ってしまえば、同じ条件で他にも使えるのも嬉しい点。実際に次の海外支店での新システム導入も予定されていますから、そこでも今回のRPAが使えることを期待しています。現在は、新システム導入の最終段階。この調子で最後までいくことを期待しています」と大野様は未来を見据えている。